仮想通貨イーサリアム(ETH)とは?基本情報やスマートコントラクトについてやさしく解説!

今回の記事では、アルトコインの代表格ともいえるイーサリアムについて詳しく解説をしていきたいと思います。

目次

イーサリアム(ETH)とは?

(画像引用元:https://www.ethereum.org/

イーサリアムはイーサリアムプロジェクトというプラットフォームの呼称になります。

プラットフォームというのは、ソフトウェアやシステムの動作環境にあたります。

例えば、パソコンでいえばWindowsとMacによって動作環境が全然違いますが、これはWindowsにはWindowsのOS、MacにはMacのOSが入っているからです。

このOSがプラットフォームにあたります。

他にも、私たちが普段使ってるiPhoneにはiOSというOSが入っていますが、このiOSもプラットフォームにあたります。

イーサリアム=プラットフォーム(動作環境)というのが本来のイーサリアムの意味になるので覚えておいてください。

 

 

仮想通貨を取引する多くの方は、イーサリアム=仮想通貨の名称だと思っています。

正しくは、このイーサリアムプロジェクトというプラットフォーム上で基軸通貨として使われる通貨を「ether(イーサー)(ETH)」といいます。

ですので、本来であればイーサリアムではなく「イーサー(ETH)」と呼ぶのが正しい使い方なのです。

とはいえ、イーサリアム=仮想通貨というイメージがすっかり定着しているため、”イーサリアム=仮想通貨の名称”という認識でも問題ありません(※本サイトではイーサリアム=仮想通貨の名称として書いていきます)。

イーサリアムの人気は非常に高く、その時価総額はビットコインに次いで2位に位置しています。

これから仮想通貨を始めるのであれば絶対に注目すべきアルトコインの一つです。

[box class=”yellow_box” title=”イーサリアム(ETH)を購入できるオススメの取引所”]

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イーサリアム(ETH)の基本情報

通貨コード ETH
取引開始日 2015年7月30日
発行上限数
なし(※初期発行:7200万ETH)
開発者 Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)
URL 公式サイト

イーサリアムプロジェクトとは?

イーサリアムプロジェクトは、ブロックチェーンの技術を応用したスマートコントラクトの実現のために提供される分散型アプリケーションのプラットフォームのことを指します。

簡単に言えば、スマートコントラクトという新しい技術を世の中に実現・普及させるための開発ツールということです。

…って言われても、

「そもそもスマートコントラクトって何?」

って思いますよね?

なので、ここではスマートコントラクトについて少し解説をしてみたいと思います。

 

スマートコントラクト

スマートコントラクトを一言でいえば、”自動化された契約”になります。

具体的に言えば、

あらかじめ決められた条件を満たしたときに、自動的に契約を実行する。

となります。

イーサリアムはこのスマートコントラクトを実現できるプラットフォームになります。

これがイーサリアムの最大の特徴であるといってもいいでしょう。

 

スマートコントラクトの概念

スマートコントラクトの概念自体は古く、1990年代にNick Szaboというアメリカの法学者・暗号学者によって最初に提唱されました。

Nick Szabo氏は、スマートコントラクトのわかりやすい例として自動販売機を挙げています。

自動販売機というのは

[box class=”yellow_box”]

  1. 自動販売機にお金を入れる
  2. 購入するジュースのボタンを押す
  3. 自動販売機からジュースが出てくる

[/box]

という役割をこなしますが、

「①購入に必要なお金を入れる」

「②購入するジュースのボタンを押す」

という二つの”決められた契約条件”を満たした場合のみ、「③自動販売機からジュースが出てくる」という契約を自動で実行してくれます。

これがスマートコントラクトの簡単な概念です。

イーサリアムでは、このスマートコントラクトの仕組みを、ビットコインで使われているブロックチェーンの技術と組み合わせています。

そのため、契約を自動化させるだけではなく、改ざんの防止、確実な実行、半永久的な記録を実現することができるのです。

 

スマートコントラクトで実現できること

実は、イーサリアムのスマートコントラクトをすでに導入しているスタートアップ企業があります!

それがujo musicです。

(画像引用元:ujo music公式ホームページ

ujo musicはスマートコントラクトを使って音楽を販売しています。

ユーザーがアーティストから音楽を購入する際はイーサー(ETH)を使って支払いを行います。

支払いが完了すると、購入者に対して自動的にライセンスが発行されます。

支払われたイーサー(ETH)は、直接アーティストおよびその関係者に分配されます。

 

スマートコントラクトがもたらすメリット

この一連のやりとりで注目すべき点は、アーティストとユーザーとの間にレコード会社や事務所が存在しないこと。

つまり、余計な中間業者を介すことなく、アーティストに売り上げが届くということです。

これにより、アーティストの収入が増え、より一層音楽活動に専念することができますし、購入者もアーティストに対してより高い金額で払って応援をすることが可能になります。

レコード会社や事務所の収入は減って困るでしょうが、アーティストとユーザーにとってはメリットが大きいんじゃないかと思います。

 

スマートコントラクトのイメージが掴める動画

スマートコントラクトは「契約」が必要な作業をものすごく簡単にしてくれます。

例えば、車のリース(もしくは購入)の手続きの際、通常であれば店舗に行って契約書にサインしたり、車両保険や様々な注意事項の説明を受けたりする必要があります。

ですが、スマートコントラクトが実現すれば、その手続きはものすごく簡単になります。

例えば、車の契約に関するすべてのことを車のダッシュボードのモニターを通じて行う、こんなことが可能になるかもしれません。

そんな夢みたいな世界をイメージした動画があるのでここでご紹介したいと思います(※動画の音声は英語になっています)。

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すべての手続きが車の中から移動することなく完了していますよね?

イーサリアムのスマートコントラクトは、このような便利な社会を実現させてくれるツールでもあるのです!

 

イーサリアム企業連合(EEA)がすごい!

(画像引用元:https://entethalliance.org/

イーサリアムが持つスマートコントラクトの技術に着目した企業が続々と連合を組んでいます。

その名も、イーサリアム企業連合(Enterprise Ethereum Alliance = EEA)です。

メンバーをざっと見るだけでも、アクセンチュア、CME、クレディスイス、マイクロソフト、ING、インテル、JPモルガン、トムソンロイター、UBSなどなど。

ものすごい顔ぶれになっています。。。

しかも、現在は日本から

  • トヨタ自動車
  • 三菱東京UFJ

も参加していています。

これだけの大手企業がイーサリアムの共同研究・開発を進めるためにタッグを組んでいるわけです。

今後、ますますイーサリアムの価値が上がっていくと考えても不思議ではありません!

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分散型アプリケーション

>>分散型アプリケーションについては現在作成中です

 

イーサリアム(ETH)とビットコイン(BTC)の違い

イーサリアムとビットコインの違いはとてもシンプルです。

[box class=”blue_box”]

  • イーサリアム:プラットフォーム
  • ビットコイン:決済・送金の手段

[/box]

このような理解で問題ありません!

例えて言うなら、イーサリアムはiPhoneのiOS、ビットコインはその上で動く送金用アプリのようなものです。

 

イーサリアム(ETH)にはスマートコントラクトがある!

イーサリアムには、ビットコインで使用されているブロックチェーンの技術にスマートコントラクトの機能が実装されています。

ビットコインのように決済の手段として利用できるだけではなく、契約を自動的に実行したり、契約、権利、登記、それらの移動のすべての履歴をネットワーク上に半永久的に保存することも可能です。

 

イーサリアム(ETH)は発行上限数が決まっていない

ビットコインの発行上限数は2100万BTCに対して、イーサリアムには発行上限数が決まっていません。

希少性のある仮想通貨を探している人にとっては少し残念な情報かもしれませんね。。。

ですが、将来的に発行上限数が決まったとしたら、イーサリアムの価値がものすごい勢いで上がる可能性も考えられます(※あくまでも可能性ですからね)。

今のうちにイーサリアムを保有しておくことは悪い選択ではないかもしれませんよ!?

 

イーサリアム(ETH)とビットコイン(BTC)と同じところ

マイニング(採掘)をして報酬が得られるという点はビットコインと同じです。

ただし、報酬を得る方式は将来的に変更が予定されています。

 

PoWからPoSへ

イーサリアムは現在ビットコインと同じようにPoW(Proof of work)を採用していますが、将来的にはPoS(Proof of stake)へ移行する予定です。

Pow(Proof of work)の日本語訳は「仕事の証明」。

マイニングの計算を一番早く終わらせた人が報酬をもらう仕組みを指します。

一方Pos(Proof of stake)の日本語約は「保有する割合の証明」。

Powとは違い、”より多く”の仮想通貨を”より長く”保有する人に対してマイニングの報酬が支払われやすくなるなる仕組みを指します。

PoSへの移行は次のアップデートのSerenity(セレニティ)が完了すれば実装される予定です。

 

イーサリアム(ETH)で実現できること

イーサリアムを使って実現できることは3つあります。

 

①イーサリアムを売買して利益を得る!

イーサリアムは仮想通貨取引所で売買することができます。

安い時に買って、高いところで売る。

そうすれば、その差額を利益(リターン)として手に入れることができます(もちろん、逆に損をすることもあります)。

 

②イーサリアム使って決済をする

イーサリアムを使ってお買い物ができるようになります。

BIT Pointという仮想通貨の取引所を運営するリミックスポイントが始めるサービスによって、今後イーサリアムの決済がOKの店舗が増えてくることが期待できます。

リミックスポイント プレスリリース

株式会社リミックスポイント(証券コード:3825、本社:東京都目黒区東山1丁目5番4号、代表取締役社長 小田玄紀)の子会社である株式会社ビットポイントジャパン(以下「BITPoint」)は、店舗決済サービスのさらなる利便性向上を図るため、2017年9月29日(金)17:00より、店舗様向けの店舗決済アプリケーション(タブレット端末用)と、利用者様向けのウォレットアプリケーション(スマートフォン用)を同時にリリースいたします。また、同サービスでご利用できる仮想通貨は、従来からの「ビットコイン(BTC)」に加え、「イーサリアム(ETH)」にも対応をしております。今後、BITPointは、仮想通貨が決済手段としてより一層普及するように努めて参りますので、ご期待ください。

(引用元URL:https://www.remixpoint.co.jp/corporate/press/2017/3616

この動きは日経新聞にも取り上げられました。

日本経済新聞(2017/9/29 11:47)

流通量が世界2位の仮想通貨「イーサリアム」が国内店舗で決済に使えるようになる。仮想通貨取引所を運営するリミックスポイントは29日からイーサリアムによる決済サービスを飲食店や小売店向けなどに提供を始める。消費者の利便性向上につながり、仮想通貨による決済普及に弾みがつきそうだ。

(引用元URL:https://www.nikkei.com/article/DGXLASGD28H43_29092017MM0000/

イーサリアムの決済スピードはビットコインよりも早いので、今後イーサリアムでも決済ができる店舗が増えてくることが予想されます!

[aside]イーサリアムの決済時間が早い理由

決済のスピードの速さはマイニング時のブロック生成のスピードに依存します。

例えば、ビットコインのブロックが作られる時間は10分です。

イーサリアムの場合、15秒で1つのブロックが作られるのでビットコインの40倍の速度になります!

とはいえ、現在のイーサリアムの決済時間は数分程度かかるようです。

このあたりのスピードは今後のアップデートによって改善されることが期待されています。

[/aside]

③イーサリアムを使ってスマートコントラクトを実装する

前述していますが、イーサリアムにはスマートコントラクトという機能があります。

スマートコントラクトは「契約」を自動化し、それをブロックチェーンに記録します。

この技術を応用すれば

  • 不動産登記
  • 年金記録
  • 婚姻・出生届
  • その他、各種契約の締結と履行

などを自動化させることが可能です。

 

イーサリアム(ETH)のチャート

では、これまでのイーサリアムの価格推移をチャートを使ってみてみましょう。

チャートはTradingViewから引用したETHの日足チャート(リアルタイム)になります。


これを見ればイーサリアムがどれだけ価格を上げてきたかが簡単にわかりますよね。

スマートコントラクト+イーサリアム企業連合(EEA)への期待の高さが伺えます。

 

なお、TradingViewは仮想通貨のチャートが見やすく、本格的に仮想通貨の取引をするならオススメのサイトになります。

日本語対応もしていますので、公式サイトをブックマークをしておくことをオススメします。

[btn class=”rich_blue”]TradingView公式サイト[/btn]

イーサリアム(Ethereum)の開発状況

イーサリアムの開発は4段階に分かれています。

各段階には名称がつけられていて、それぞれFrontier(フロンティア)、Homestead(ホームステッド)、Metropolis(メトロポリス)、Serenity(セレニティ)の順でアップデートされていきます。

今の開発段階はちょうど三段階目のアップデートを一つ終えたところですので、Metropolis(メトロポリス)が実装されていることになります。

これが完了すれば、次のアップデートは最後のSerenity(セレニティ)となります。

[box class=”yellow_box” title=”イーサリアムの開発の進捗早見表”]

  1. Frontier(フロンティア)
  2. Homestead(ホームステッド)
  3. Metropolis(メトロポリス)←今ここのアップデートが一つ終わった
  4. Serenity(セレニティ)

[/box]

開発段階①:Frontier(フロンティア)

フロンティアの日本語訳は「開拓」です。

まさにこれから新しい時代を築いていこうとするワクワクするような名称ですよね。

Frontier(フロンティア)がリリースされたのは2015年7月になります。

ここでは技術者を対象にした基本的な機能の導入がテストされました。

 

開発段階②:Homestead(ホームステッド)

Homestead(ホームステッド)は2016年の3月にリリースされました。

一般ユーザーが参入し、より多くの人が利用できるようになりました。

ただ残念なことに、ここでハッキング(THE DAO事件)が起こってしまいます。。。

これをきっかけに、イーサリアムは

  • イーサリアム
  • イーサリアムクラシック

に分裂することになりました。

 

開発段階③:Metropolis(メトロポリス)

Metropolis(メトロポリス)は2段階のアップデートが予定されており、そのうちの一つが2017年の10月に完了しています。

[box class=”blue_box”]

  • Byzantium(ビザンティウム)←2017年10月16日に完了
  • Constantinople(コンスタンティノープル)

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次のアップデートである「コンスタンティノープル」の予定は2018年の初めごろの予定となっていますが、具体的な日付は未定となっております。

ビザンティウムでは、次のアップデートで予定されている「PowからPoSへの移行の準備」「”zk-SNARKs”という匿名性を高める技術の導入」が行われました。

コンスタンティノープルでは「セキュリティの強化」が行われる予定です。

 

開発段階④:Serenity(セレニティ)

Serenity(セレニティ)は最後のアップデートとなります。

ここでPoWからPoSへの変更が実装される予定です。

イーサリアムがSerenity(セレニティ)を終えると、イーサリアムのアップデートは一旦完成となります!

 

イーサリアム(ETH)を購入できるオススメの取引所のご紹介!

2018年1月30日現在、金融庁に登録している仮想通貨業者の数は16社になります(※参考サイト:仮想通貨交換業者登録一覧)。

そのうち、イーサリアムの取り扱いをしている取引所は10社ありますが、オススメの取引所は以下の3つの取引所になります。

[box class=”yellow_box” title=”イーサリアム(ETH)を購入できるオススメの取引所”]

[/box]

イーサリアム(Ethereum・ETH)のまとめ

さて、これまでの内容を簡単にまとめておくと、

[box class=”blue_box”]

  • ビットコインに次いで時価総額第二位の仮想通貨!
  • ブロックチェーン+スマートコントラクトがすごい!
  • たくさんの企業がスマートコントラクトに賛同し連合を組んでいる!
  • Metropolis(メトロポリス)が終われば次はSerenity(セレニティ)が予定されている!

[/box]

となります。

こうしてみると、イーサリアムってすごい仮想通貨ですよね!

イーサリアムの最大の特徴であるスマートコントラクトの可能性を考えると、これからのイーサリアムの動きには引き続き要注目です!

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